来年小学校に入学する孫に、ランドセルをプレゼントすると約束したのだが、ランドセルの選び方がわからない・・?
しかし、孫には絶対喜んで貰えるランドセルを選びたい!
どうしたら失敗せずに気にいってもらえるランドセルを選ぶ事が出来るのだろうか・・
と、悩まれていませんか?
その気持ち凄く分かります。
実は、私の父親が孫に(弟の長女)ランドセルをプレゼントする為、四六時中悩み考え込んでいた姿を覚えているからです。
その年の正月、孫に「おじいちゃんが最高のランドセルをプレゼントしてあげるぞ!」と、約束したものですから一生懸命だったのです。
孫の為に頑張っている親父の姿は可愛らしいものでしたが、1人だけでランドセルを選ばさせるのは少し怖い気もしました。
何故ならカバン業界に30年勤めている私は、ランドセルの選び方に失敗した話を数多く聞いてきたからです。
例えば、
- 安いからと飛びついたら色むらがあった
- 家に帰ってよく見たらかぶせの裏に大きな傷があった
- 高額だから良いと思い買ったら重すぎた
- 可愛いデザインを買ったら周りからのイジメにあった
- 型落ちを買ったらA4フラットファイルが入らない
- 一年で傷や汚れが目立ってきた
- ネットで買ったら保証が付いていなかった
などです。
30年カバン業界で働いてきた私が、親父にそのような失敗をさせる訳にはいけません。
なので頑固な親父に、私がランドセルに付いて知りうる知識をアドバイスをしたところ、何とか孫が喜ぶランドセルをプレゼントする事ができたようです。
現に私が姪の様子を伺った時に、本当に喜んでランドセルを背負っていました(^^)
そこで今回は、「私がどのようなアドバイスをしたのか」「ランドセル選びのチェックポイントは何なのか」をまとめてみました。ランドセル選びに悩んでいるあなたに少しでも参考になれば幸いです。
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失敗しない為のランドセルの選び方!
さて、子供に喜んでもらえるランドセルを選ぶ為には、様々なチェックポイントをクリアしていかなければなりません。そんな大切なチェックポイントを順番にお伝えしていきます。
大切なチェックポイントはこの8点!
ランドセルを失敗なく選ぶ為には、以下の8点が重要になります。しっかり、頭に叩きこんでおきましょう。
- 素材
- 丈夫さ(耐久性)
- 軽さ
- 安全性
- 防犯性
- サイズ
- カラー
- デザイン
では、この8点を順番に見て行きます。
素材、丈夫さ、軽さのチェック!
ランドセルの素材は大きく分けて、
・牛革
・コードバン
・クラリーノ
この3種類になります。
どちらもメリット、デメリットがありますからしっかりチェックしていきましょう。
■牛革
私が小学生の六年間使い続けたのがこの牛革ランドセルでした。
あの当時は、クラリーノがランドセルの素材としてはまだ認知度が低かった為に、ほとんどの生徒が牛革のランドセルを背負っていました。
その牛革のメリットは、丈夫さ、使えば使うほど皮本来の味わいが出ることです。
元気一杯な小学生には丈夫と言うキーワードは重要ですね。(^^)
ただし、壊れにくく丈夫な牛革ランドセルですが、傷が付きやすく雨に弱いのがデメリットになります。
雨に濡れたまま放置しているとカビが生えてくる場合もあります。長く使う為にも定期的な手入れは必要になります。小学生にとってはこの定期的な手入れもデメリットになりそうですね。
しかし、本物志向のランドセルを選ぶなら牛革ランドセルがおすすめでもあります。
ランドセルの重さは、約1.450g~約1.580gが標準です。
■コードバン
コードバンと聞くと高校時代にコードバンのベルトに憧れていたのを思い出します。
値段が高かった為に中々手に入れる事が出来なかったですが、アルバイトでお金を貯め、やっと購入したベルトを腰に巻いた時はスターになった気分でした^^
そのコードバンですが、現在では「革の宝石」とも呼ばれる高級素材です。
コードバンのメリットは何と言っても牛革以上の丈夫さです。
そのコードバンは農耕馬の丈夫なお尻の皮からできています。
同じ馬でも、ポニーや競走馬のサラブレッドのお尻の皮からはコードバンが作れないのです。
その理由は、農耕馬のような丈夫なお尻の皮を持っていないからです。
では何故、農耕馬のお尻の皮は丈夫なのか?
それは、競走馬と違い放牧されている農耕馬は、狼などの獣に襲われるケースが多くあります。その為、獣の牙に襲われても大怪我を負わないように自然に丈夫な皮がお尻に備わったからなのです。
しかし、現在は農業機械の発展により農耕馬が少なくなり、コードバンの生産量も年々減ってきています。
その為にコードバンが「革の宝石」と言われ値段も高騰してしまいました。
コードバンの財布が欲しい私にとっては完全に高嶺の花になってしまったわけであります(泣)
そして、この高額な値段がランドセル購入のデメリットにもなってしまいました。
その他には、丈夫で耐久性はありますが、水には弱く、傷も牛革より付きやすい為、定期的なお手入れは牛革以上にしてあげないといけません。しかし、その反面使えば使うほど牛革以上に皮本来の味わいが楽しめるのも事実です。
その味わいを楽しむために高額のランドセルを子供に与えるのかどうかは微妙なところではありますが・・・(^^;
重量は牛革より重くなります。
ランドセルの重さは、約1.580gが標準です。
■クラリーノ
私の時代には、なじみがなかったのですが、現在では子供達が背負うランドセルの70%がクラリーノと言われています。
クラリーノは1964年に㈱クラレが開発した牛革を人工的に再現した素材で、牛革やコードバンに比べ、軽く作られています。
クラリーノの最大のメリットはこの軽さと雨にも強いところですが、牛革やコードバンに比べると耐久性が劣ってしまうのがデメリットになってしまいます。
しかし、現在70%のシェアからもお分かりになるように人気商品なのは間違いありません。それは最大のメリットの軽さに加え低価格な設定であることでしょう。
ランドセルの重さは、約1.200g~約1.350gが標準です。
素材三点のまとめ
牛革
・メリット :丈夫、耐久性
・デメリット:水に弱い、定期的なお手入れ
コードバン
・メリット :牛革以上の丈夫さ、耐久性
・デメリット:高額、重さ、水に弱い、定期的なお手入れ
クラリーノ
・メリット :軽さ、低価格、水に強い
・デメリット:牛革、コードバンに比べて耐久性が劣る
・メリット :丈夫、耐久性
・デメリット:水に弱い、定期的なお手入れ
コードバン
・メリット :牛革以上の丈夫さ、耐久性
・デメリット:高額、重さ、水に弱い、定期的なお手入れ
クラリーノ
・メリット :軽さ、低価格、水に強い
・デメリット:牛革、コードバンに比べて耐久性が劣る
さて、素材等のチェックが終わったなら次は、子供を安心して登校させるには欠かせないもを順番に見て行きましょう!
サイズをチェック!
以前は一般的にはA4サイズが入ればOKでしたが、ここ最近、学校で使う教材も大きくなってきています。
A4クリアサイズしか入らないランドセルを背負っている子供は、入りきれない荷物を手提げ袋に入れて通学しなければなりません。もし転んだ場合を考えると、両手が使えなければとても危険です。やはり安全を考えても、両手を空けておくことが望ましいですね。
現に私の営業先のお店でランドセルを買われたお客様の子供が、下校時に転び、鼻の骨折をする重傷を負ったケースがありました。その時に片方の手に手提げ袋を持っていた為に、顔から直接アスファルトに突っ込んだようです。
なので、入りきれない荷物を別の手提げ袋に入れて通学する子供を見かけると、とても心配になってしまいます。
そのことからもランドセルのサイズを選ぶ場合は、A4サイズではなくA4フラットファイルが入るかは必ずチェックしましょう。
安全性・防犯性をチェック!
子供を六年間安心して登校させる為にも、ランドセルに安全性や防犯性が備わっているかをチェックしなければなりません。安全性のチェックポイントは、
・反射板装着
・防犯装備装着可
です。
下の画像のように、かぶせ下に反射板が付いているのを選ぶのが基本になります。
しかし、より安全性を求めて欲しいと思う私がおすすめするのは、両側面にも反射板が付いているランドセルです
反射板が、かぶせ部分と両側面に装備してあれば、天気の悪い日などに車のライトを反射させ、ドライバーに子供の位置を正確に知らせれる事ができます。
最近、よくニュースなどで見かける通学途中の車の事故を考えても、ランドセルにこの装備が付いているのと付いていないのでは安心感が違います。
防犯性については、下の画像のようにサイドに防犯ブザーがしっかりと付けられるかどうかをチェックしなければなりません。
怖い事件も多発している世の中になってきています。防犯ブザーの装備も必須になります。
しかしこの防犯ブザー、サイドに付けるだけではなく、もう一つを直ぐに手が届く肩ひもの胸の位置に付けてください。防犯ブザーを二つ持つわけです。
突然何かが起こっても、直ぐ手に届くところに防犯ブザーがあれば安心度が増します。
ランドセルサイドの防犯ブザーは、あくまでも予備と考えておいてください。
それに、二つ持っていれば一つが故障していても安心ですよね。
備えあれば患いなしと言うことです^^
カラーとデザインをチェック!
素材等や、安全性、防犯性のチェックが済んだならあとは、カラーとデザインですが、この二項目は、出来る事なら子供の意見を取り入れてあげるのがベストです。
確かに素材や丈夫さ安全性、防犯性などは子供は無関心ですが、カラーやデザインは子供同士でも話題になるはずです。
ネットから画像を見せてあげたり、または、お店に一緒に出向いてあげましょう。
ただし、突拍子のないデザインやカラーを選び、他の子供達と余りにもかけ離れたランドセルを背負ってしまうと周りから浮いてしまい、イジメにあったりする可能性もゼロではありません。
その辺りを考えながら一緒に選んであげてください。
さらにもう一つ!
6年年間の保証が付いてあることを必ず確認して起きましょう。
ここ最近のランドセルは、壊れにくくはなってきていますが、なんと言ってもランドセルを扱うのは小学生の子供です。いつランドセルを壊して持ち帰ってもおかしくありません。
その辺りを考えても、保証が付いている事は必須になります。
あと、買われた時の領収書もしばらくの間は保管して置くのをおすすめします。
さらに細かいところまで目を配るのが大切!
私が勤める、カバン・ハンドバッグ業界も各メーカーが日々切磋琢磨し、消費者に満足され信頼される製品を提供、使用者の期待を裏切らない製品と適切な情報を提供することを念頭に、より良い商品を作りをめざしています。
ですが、製造中や梱包、配送過程で傷が付いたり、壊れてしまった商品の一部が、知らずの内に流通してしまう事もあります。
そして、それらB品を集めて格安で販売する業者もいることは事実です。
そのような業者の商品を安いからと買うと、「傷が付いている!」「糸が縫えてない!」「裏地が破れている!」「一回使ったら壊れてしまった!」と泣きをみるケースが増えてきています。
怖いですよね(^^;
でもこれは、ランドセルにおいても同じことが言えるのです。
なので、ネットや格安ショップで安いからとか、店員さんの一押しだからと、慌てて買ってしまった場合に、後から「失敗したぁ~!」と、後悔する事態になってしまうケースがあるのです。
そんな失敗を避ける為にも、もう少し細かい部分、以下の六項目にチェックを入れて行きましょう!
- 色むら、傷、汚れ
- 金属部分のサビ、メッキの状態
- かぶせ革や背中のシワ
- 肩ひもの曲がり
- 鋲の打ち込み不良
- マグネット錠の操作性
色むら、傷、汚れ
革は非常にデリケートです。部位により繊維の密度や厚さが違う為、染むらができ、革の面に色が違う箇所ができてしまいます。これは、革が天然素材の為にできてしまう、革本来の姿でもあります。革が好きな方ならこの染むらがあるバッグを選んで購入されますが、(私も大好きです)子供は色むらなどには興味がありません。ピカピカのランドセルが一番喜ぶはずです^^
牛革ランドセルを選ぶなら、この色むらを確認し、同時に傷や汚れが無いかチェックしましょう。
金属部分のサビ、メッキの状態
新品ではありえないと思いますが、型落ちなどで数年経過しているものになると、可能性もゼロではありません。金属部分は慎重にチェックしましょう。
あと、防犯ブザーなどを引っ掛ける為に両側に付いているフック(ナスカン)ですが、自転車や車に引っ掛けられた場合とても危険です。安全面から考えて引っ張れると自然に外れるものが望ましいのは間違いありません。今のランドセルは種類により自然に外れるものがありますので、確認してください。
かぶせ革や背中のシワ
かぶせ部分は全体のパーツの中でも一番柔らかい部分です。その分、傷や折り目も付きやすくなります。梱包作業中に誤って押さえつけ、シワなどができてしまうケースがあるかもしれません。必ず見ておきましょう。
肩ベルトの曲がり
肩ベルトは一番力が掛かる個所になります。教科書が何冊も入っているランドセルは大人が持っても重いと感じるぐらいです。もし、肩ベルトに曲がりがあったり、糸がほつれていたりすれば切れてしまう恐れがあります。肩ベルトは重要です。しっかりチェックしましょう。
肩ベルトでもう一つチェックして欲しいのは、立ち上がり背カンになるかどうかです。立ち上がり背カンとは、肩ベルトが付け根から立ち上がり、体のラインにフィトするかどうかです。体にフィトすることにより、背筋が伸び、身体全体を支えることで体感重量を軽くすることができます。ベルトの曲がり、糸ほつれなどと合わせて確認してください。
鋲の打ち込み不良
反射板の鋲です。これにぐらつきがあればポロリと取れてしまいます。安全面から考えても反射坂がしっかりと打ち込まれているかをしっかりチェックしましょう。
マグネット錠の操作
錠前に少しでも歪がある場合は、最初はよくても後から開閉がスムーズにできなくなる恐れがあります。お店で何度でも開閉して問題がないか見ておきましょう。
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まとめ
いかがでしたか?
少しでも参考になりますでしょうか?
ここでもう一度チェックするポイントをまとめてみると、
になります。
私の親父が最終的に決めたランドセルは牛革のランドセルでした。軽い素材のクラリーノと随分迷ったようですが、やはり、孫には丈夫で高級感があるものを使わせてやりたいと思ったようです。
もちろん反射材装備、防犯ブザーもしっかりと装備ができて、サイズの方もA4フラットファイルが入るものでした。
カラーの方は親父は赤にしたかったようですが、孫の「水色!」と言う鶴の一声で却下されていましたね(笑)
あれから2年経ちましたが、牛革の水色のランドセルは毎日、姪の背に背負われています
あと4年間一緒に頑張って行ってほしいですね。
今回も記事をお読み頂きありがとうございました!