よく見かける「皮」と「革」の文字。
読み方はどちらも「かわ」
実は先日、この違いって何?って営業先で聞かれてしまいました。
あ! 筆者はバッグの営業マンです。
そうなんです。営業で伺ったお店の新入社員の女子が、汚れた白いバッグを拭きながら突然聞いてきたのです。
白いバッグの汚れの落とし方ならこちらの記事が参考になります↓
白いバッグ(合皮)の汚れの落とし方!簡単すぎてビックリです!
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もちろん私は、その二つの違いについては知識がありましたので、なるべく分かりやすく説明させて頂き納得してもらう事ができました。
と言うことで今回は、「皮」と「革」の違ってなんだろうと思い、このサイトに訪れたあなたにも分かりやすく説明させていただきますね。
では、一緒に読んで行きましょう♪
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「皮」と「革」の違いって何?
まず先に、もやもやした気持ちをスッキリして頂くために、バッグに使われるこの二つの違いをズバッとお答えしますね。
■皮:動物の表面を包み込んでいる天然の皮膚(皮)を剥いだ物
■革:動物から剥いだ天然の皮膚(皮)を加工した物
■革:動物から剥いだ天然の皮膚(皮)を加工した物
要は「皮」は動物の皮そのもで、「革」はその皮を加工したものということになります。
もし誰かに聞かれたならこの通り答えていただければ間違いありません^^
しかし、これだけだと簡単すぎて詳しくイメージができないと思いますので、この二つをもう一歩深く解説していきます!
「皮」って何?
さあ、まずは皮から説明させて頂きます。
皮とは、あなたの手の甲を摘まんで引っ張ると伸びますよね。その部分を皮と言います。
つまり、人間や動物の全身の表面を包み込んでいる皮膚です。
なので、今回取引先の女子がバッグを見ながら「皮と革の違いって何?」と聞いた皮は動物の全身を包んでいる皮膚と答えるのが正解になります。
これだけでは分かりにくいと思った私は、もう少し詳しく、「鞄や靴を作る為に牛や豚、羊、などの表面から剥がした天然の生の状態の皮膚」と説明させて頂きました。
さすがに女子は、とても辛そうな顔をしていましたが・・(^^;
確かに想像すると怖いですよね(゚Д゚;)
では次に「革」の方に移っていきましょう!!
「革」って何?
女子に、さて、革ですが、と説明を始めだしたら「また可哀想な話になりますか?」と尋ねてきましたが、私は、「皮よりは大丈夫です」と前置きして説明していきました^^
なので安心して読んでください。
簡単に革を説明すると、動物から剥いだあの天然の状態の皮膚(皮)を加工したものです。
うん?(皮)を加工?って、思いうかもしれませんね。
そもそも、動物から剥いだ皮膚(皮)はそのままにしておけば、もちろん腐っていきます。(何と言っても生ですから)
なので、皮膚(皮)についている毛や脂肪、血液などを綺麗に取り除き陰干しするのです。
その後に、鞣しと呼ばれる加工を施し、革と変身させるのです。
さて、皮と革の違いが分かったところで、次に皮を革に変身させる工程の鞣しについてもう少し詳しく見ていきましょう。
「鞣し工程」って何?
この革を柔らかくすると書く「なめし」と呼ばれる技術で、あの天然の皮膚(皮)が、革が化けると書く「靴」、革を包むと書く「鞄」となって私やあなたの元に届くわけです。
まるで魔法の加工技術ですよね。
ちなみに原始時代の人々は、狩で得た動物の皮を剥ぎ、自らの唾液でなめし、皮を柔らかくして生活に使っていたんです。すごいですね!
現在では、その鞣しの技術は三段階の工程に分かれています。
その工程は
★第一段階(準備工程)
ここでは、動物(靴や鞄なら、牛、豚、馬、羊など)から剥いだ皮膚(皮)を腐らせないために塩漬けや乾燥させて毛や脂肪などの不要物を取り除きます。
★第二段階(なめし工程)
不要物を取り除いた皮膚(皮)をドラム(太鼓型の回転容器)に入れ染料を使い着色させ、薬品を使ったなめしをおこないます。
このなめしには、
★第三段階(仕上げ工程)
着色となめしが終わった状態で乾燥させて表面を加工します。
なめし工程の動画をお借りしました。巨大なドラムが回っていますよ!ご覧ください。
↓ ↓
ここでは、動物(靴や鞄なら、牛、豚、馬、羊など)から剥いだ皮膚(皮)を腐らせないために塩漬けや乾燥させて毛や脂肪などの不要物を取り除きます。
★第二段階(なめし工程)
不要物を取り除いた皮膚(皮)をドラム(太鼓型の回転容器)に入れ染料を使い着色させ、薬品を使ったなめしをおこないます。
このなめしには、
- クロムなめし(塩期性硫酸クロム塩等の薬品を使い、主に鞄などに用いる)
- タンニンなめし(植物から摂取したタンニンエキスの液を使い主に衣料などに用いる)
- 混合なめし(クロムなめしに、タンニンなめしの方法を併用する)
★第三段階(仕上げ工程)
着色となめしが終わった状態で乾燥させて表面を加工します。
なめし工程の動画をお借りしました。巨大なドラムが回っていますよ!ご覧ください。
↓ ↓
こちらがなめしが終わった革になります。
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まとめ
いかがでしたか?
私の説明で皮と革の違いは分かって頂けたでしょうか^^
今まで二つの文字を見ても何気なくスルーしてしまっていたかもしれませんが、このような違いがあるんです。
では最後にもう一度おさらいしておきますね。
皮:動物から剥いだすぐの天然の皮膚
革:動物から剥いだすぐの天然の皮膚(皮)を加工したもの
今回も記事をお読みになって頂きありがとうございました!