先日、妻と夕食を食べながらテレビを見ていると、明太子で有名な「博多中州のふくや」の特番がやっていました。
内容としては、創業者「川原俊夫さん」が、どれほど苦労して美味しい明太子を完成させたかなどが盛り込まれたものでした。
そして、その時の妻との会話がこちらです。
と話が終わったのですが、どうも妻が言う「魚が違うのよ!」の答えが納得いかなかったので、明太子とたらこの違いを調べてみました。
ということで今回は、明太子とたらこの違いについてお届けいたします。
明太子とたらこの違いは?
さて、その違いですが、まず妻が言った「魚が違うのよ!」は勘違いで、明太子もたらこも「スケトウダラ(スケソウダラ)」という魚の卵巣から作られるものでした。
そして、私が思っていた辛いのが明太子↓
塩味がたらこ↓という説も大勘違いでした。
では、なぜこんな勘違いをしてしまっていたのかを調べてみました。すると、そもそも全国の地域によりそれぞれ明太子とたらこについての勘違いがあるようです。
で、その地域は大きく分けると、西日本、東日本になるのですが、今回の西日本というのはほとんどが九州地方に当てはまります。
それでは、どのような勘違いをしているかというと、
- 西日本(九州地方):明太子とは辛子を使って料理するもので、たらこは辛子を使わないもの。
- 東日本:明太子は辛い調味料で漬け込んであるもので、たらこは塩味のもの。
このような感じですね~
両地域とも同じようなイメージではありますが、正しくは違うのです。
で、その明太子とたらこの違いの正解は、
- たらことは:タラ目タラ科に属する魚類。スケトウダラの卵巣(タラの子)
- 明太子とは:タラ目タラ科に属する魚類。スケトウダラの卵巣(タラの子=九州地方の方言で明太子という)
ということです。
私は思わず「え!まじですか~?」となってしまいました。まさか、明太子とたらこの違いは方言による呼び方の違いだけで、実際は同じものだったとは…(^^;
ではどうして、たらこが九州地方で明太子と呼ばれるようになったのかですが、実はお隣の国韓国では、スケトウダラのことを「ミョンテ」と呼び、漢字では「明太」と書きます。
そして戦前、韓国釜山には約5万人の日本人が住んでいたとも言われていますし、博多から釜山までの距離は船ですぐなので、行き来していた人も多かったのです。
それらの人により、「明太」の呼び名が、韓国から九州地方に渡り、「明太の子」=タラの子、すなわち「明太子」と呼ぶ習慣になったということです。とはいえ、たらこと明太子が同じと聞いて、「へ~そうなんだ~」と終わりたくないので、もう少し調べてみました。
すると、「たらこ・明太子」と「辛子明太子」に、実は違いがあることがわかりました。
そしてその違いは、
- たらこ・明太子:スケトウダラの卵巣(タラの子)を塩を使い加工したもの
- 辛子明太子:スケトウダラの卵巣(タラの子)を唐辛子で辛く加工したもの
ということなのです。
なので、あの塩味のものを「たらこ・明太子」と呼び、赤く辛いのを「辛子明太子」と呼ぶのが正解なのです。
しかし、現在一般的には私も含め、東日本、西日本の一部の地域では、「明太子=辛子明太子」だと認識している人のほうが多いようです。
では、なぜそのような勘違いをしてしまったかといえば、やはり大手メーカーさんが「辛子明太子」ではなく単に「明太子」と呼称を使い全国に販売してしまったからでしょうね。
このように↓
次は、その「たらこ・明太子」と「辛子明太子」について、もう少し触れていきます。
たらこ・明太子
「たらこ・明太子」は、先程もお伝えしたとおり「スケトウダラ」の卵巣(タラの子)を、塩漬けに加工したもので、日本で食べられ始めたのは江戸時代前期ともいわれているんのです。
そんな「たらこ・明太子」ですが、こんがり焼いても美味しいですが、生のまま熱いご飯の上にのせて食べても絶品ですよね~(^^♪
そして、この「たらこ・明太子」は、ビタミンE、B1、B2や、ナイアシン、パントテン酸、タウリン、タンパク質などが含まれ、栄養満点ではありますが、コレステロールや塩分も高いので、食べ過ぎには気をつけないといけません。
それに、プリン体の含量も高いので、私のように尿酸値が高くて痛風に悩まされている人は要注意でもありますね(^^ゞ
ちなみに、他のプリン体含量が高いといわれる食べ物と含量(mg/100g)を比較すると
- イクラ:3.7㎎
- イカワタ:59.6㎎
- カズノコ:21.9㎎
- タラコ:120.7㎎
のようになっていますよ~
なので、食べ過ぎるのだけは気をつけておけば、ご飯のおかずや、お酒のおつまみにも最高なお供になりますね。
辛子明太子
この辛子明太子こそ、私が妻とテレビを見ていた番組の主役である博多中州のふくやの創業者「川原俊夫さん」が発明した物です。
若い時分に釜山で生活していた川原俊夫さんが、毎日のお惣菜として食べていたのがキムチで漬けたタラの子だったのです。そして日本に戻ってからもその味が忘れることができずに、独自でアレンジを繰り返し誕生させたのが、「漬け込み型辛子明太子」です。
そして、これがいまでは、福岡の名産と言えば「ふくやの辛子明太子!」と誰もが口をそろえるまでになったんですね~
ちなみに、毎年1月10日が辛子明太子の日とされているのですが、これは「漬け込み型辛子明太子」が誕生した日が、昭和24年の1月10日ということからです。
【1月10日は明太子の日】福岡の「ふくや」で初めて明太子が販売されたことにちなんで制定。明太子と白いごはんさえあれば!『辛子明太子 一口切子』⇒ http://t.co/YpuMAuN9
— ベルメゾン【公式】@大感謝祭第二弾開始! (@bellemaison_jp) 2013年1月10日
ボリュームたっぷりでお買い得です♪(えみ) pic.twitter.com/UagRQYjd
あ!それと、辛子明太子も「たらこ・明太子」と同じく栄養もありますが、コレステロールや塩分ももちろん高いので、食べ過ぎには気をつけましょうね。
ですが、ふくやの辛子明太子は、美味さをそのままに保ちながら塩分だけを30%カットに成功させているのですよ。凄いですね~(^^♪
私も早速取り寄せてみます↓^^
では、そんな美味しい「たらこ・明太子」と「辛子明太子」の元になる卵巣をもつスケトウダラについて見てみましょう。
スケトウダラってどんな魚?
スケトウダラ(介党鱈)の仲間にはマダラ(真鱈)がいますが、このマダラはフライや鍋の具材に使われることが多く、卵巣は煮付けなどとして料理されます。
そして、スケトウダラはすり身として、魚肉ソーセージやかまぼこなどの原料になるのが一般的で、卵巣は明太子などに使われます。
ではなぜスケトウダラの卵巣だけが明太子に使われるのかというと、明太子などを美味しく作るために必要な魚卵が多く詰まっている(一匹から約20万~150万粒)のが大きな理由になります。
そのスケトウダラは、こんな魚です↓
今日は寒いからお鍋に!スケソウタラ特大一尾1280円いかが? pic.twitter.com/Ku0SoYdj
— ウオエイ燕店 (@uoei_tsubame) 2012年11月2日
細長い体と、目が大きくて下顎が上顎より前に出ているのが特徴で、大きさは一般的に約50㎝程ですが、大きい物になると1mを超えるものもいるそうです。
あと、スケトウダラの名前の由来の1つにこのような説があります↓
なんか面白いですね~^^
そんなスケトウダラの生息地は広く、日本海や太平洋沿岸、オホーツク海、ベーリング海、カリフォルニア州沿岸などになりますが、日本で多く獲れるのは北海道付近の海になります。
そしてその日本海や北海道近海の沿岸部では、スケトウダラの猟期の12月~4月頃に一本釣りもおこなわれているんですよ~♪
釣速!現地レポート:佐々木釣具店(岩手県宮古市向町) #ナメタ 35~40cm1人0~1匹 #マダラ 50~95cm船中47匹 #アイナメ 25~40cm船中3匹 #ソイ #メバル #ドンコ #スケソウタラ まじり #tsuri #iwate https://t.co/Z7vZy3WXxN #釣り #岩手 pic.twitter.com/r9ijHo8SyK
— スポニチ釣りMAX (@tsuri_max) 2018年3月22日
こんな立派なスケトウダラを釣り上げてみたいですね~(^^♪
まとめ
いかがでしたか。今回お届けした「たらこと明太子の違い」は(^^♪
妻とテレビを見ていた時の、ふっとした会話から調べてみることになったのですが、答えがわかったときはまじでビックリでした。
ではもう一度おさらいをしておきます。
たらこと明太子とは、
- たらことは:スケトウダラの卵巣(タラの子)
- 明太子とは:スケトウダラの卵巣(タラの子=九州地方の方言で明太子という)
ということで、同じものでしたね。
そして、違いがあるのが、「たらこ・明太子」と「辛子明太子」で、
- たらこ・明太子:スケトウダラの卵巣(タラの子)を塩を使い加工したもの
- 辛子明太子:スケトウダラの卵巣(タラの子)を唐辛子で辛く加工したもの
ということでした。
ではこの違いを認識しながら、美味しい「タラの子」を味わいましょう(^^♪
今回も記事をお読みになって頂きありがとうございました。