夏になると、どこからともなく漂ってくるのが、蚊取り線香の香りです。蚊取り線香といえば、もちろん、あの蚊を退治するための夏の必需品です。
その蚊取り線香は、夏になれば我が家にも必ず登場するのですが、ふっと気になったのが「カブトムシに蚊取り線香って大丈夫なの?」です。
なぜなら、去年飼育していたカブトムシを蚊取り線香を焚いている部屋に置いたときに、急に死んでしまったことがあったのです。それが、「もしかしたら蚊取り線香のせいなのかも…」と、思いはじめてしまいました。
子供の頃からカブトムシが大好きな私は、今年ももちろん飼育をしますが、どうしても蚊取り線香のことが気になってしょうがないんですよね~(^^;
ということで今回は、そんな疑問を解決するために蚊取り線香がカブトムシに害があるのかを調べましたのでお届け致します。
カブトムシに蚊取り線香は大丈夫?
KINCHOさんのホームページの製品Q&Aで確認すると、害があるとありました。でも直接確認したいと思い、お客様相談室に電話をして聞くと、
・大丈夫ではない…
が答えとして返ってきました。
そうなんです。やはり心配していたとおりに、カブトムシは蚊取り線香が苦手のようです。
なので、蚊取り線香が近くにあると、「助けてくれ!」と叫んでいるかもしれませんね(^^;
ではいったい、カブトムシにどれぐらいのダメージを与えてしまうのでしょう。
そもそも蚊取り線香とは、
蚊取り線香(かとりせんこう)とは、主に蚊を駆除する目的で、線香に除虫菊の有効成分(ピレトリン)や類似のピレスロイド系成分を練り込んだ燻煙式渦巻き型の殺虫剤である
引用元:wikipedia
とありました。
要は、ピレスロイド系成分なるものを使い、主に蚊を駆除するためとして開発された殺虫剤ということです。
このピレスロイドって、コマーシャルなのでも聞いたことはあるのですが、よく分からないのでこちらも調べてみると、
ピレスロイド類は昆虫類・両生類・爬虫類の神経細胞上の受容体に作用し、イオンチャネルの一種であるNa+チャネルを持続的に開くことにより脱分極を生じさせる神経毒である。哺乳類・鳥類の受容体に対する毒作用は無いので、安全性の高い殺虫剤である。
引用元:wikipedia
となっており、蚊取り線香に含まれているピレスロイドは、蚊を含める昆虫などに対して、神経細胞にダメージを与える神経毒であることがわかりました。
で、もう少し調べてみると、確かにピレスロイドは昆虫に影響がある神経毒ですが、それは蚊のような小さな昆虫には即効性のある毒であるということ。そして、蚊より大きなカブトムシになどに対しては、与えるダメージは少ないと考えられていました。
とはいえ、ダメージが少ないというだけなので、必ずしもカブトムシが蚊取り線香に対して大丈夫だとはいえないわけです。
では本当に、カブトムシがいる部屋で、蚊取り線香を一晩炊き続けたらカブトムシは死んでしまうのでしょうか(ーー;)
次はそのあたりについて見て行きましょう。
カブトムシがいる部屋で蚊取り線香は絶対に使えない?
さて、カブトムシを飼育している部屋では、絶対に蚊取り線香を使うことはできないのでしょうか。
去年突然死んでしまったカブトムシは、やはり私のせいだったのか心配ですね~(-_-;)
ではここに、カブトムシではないですが、「カメムシ」に対して蚊取り線香を使い、実験をした動画がありましたので見てみましょう。
いかがですか^^ 蚊より大きなカメムシには即効性がないのがわかりますね。
なので、そのカメムシより大きなカブトムシなら、蚊取り線香によって即に死んでしまうことはないはずです。もちろん、まだ寿命が近づいていない元気な個体に限ってですけどね。
ということで、カブトムシのいる部屋で一晩蚊取り線香を焚いていたとしても、朝起きて死んでしまっていることはまずありません。ですから、去年死んでしまったカブトムシは、どうやら寿命が近づいていたのでしょう。
とはいえ、いくらすぐに死んでしまわないといっても、カブトムシに害があることは確かです。なので、カブトムシを大切にするなら蚊取り線香がある部屋での飼育はやめておきましょう。
では、蚊取り線香のように、煙を出さないで蚊を退治するベープマットなどなら、カブトムシは大丈夫なのでしょうか?
カブトムシにベープマットなら大丈夫?
結論からいいますと、ベープマットもピレスロイド系の成分を使い蚊を駆除する殺虫剤なので、カブトムシにとっては大丈夫ではありません。
そうなんです。私もベープマットなら、煙が出ないのでもしかして大丈夫かもと思ったのですが、「アウト!」でした(^^;
そもそもベープマットとは、ピレスロイド系の成分の液体を、電気の熱により気化させて蚊を駆除する装置です。そして、蚊取り線香もピレスロイド系成分を、燃えている先の部分から数センチ離れた場所から気化させて放出しているのです。
実は、蚊取り線香の煙とは、実際には蚊に効く有効成分を含んでいるわけではなく、その有効成分を運んでいるのです。私は、あのゆらゆらと空気中を漂う煙自体に毒があると思っていたのですが、ただの運び役だったんですね^^
では、アミ戸・窓ガラス用として販売されている虫コナーズなどはどうなんでしょう。
カブトムシに虫コナーズは大丈夫?
私の妻は虫嫌いなので、一度カブトムシを部屋の中ではなく玄関の方に置くようにいわれたことがあります。
あの時に、玄関の上を見たら虫コナーズが掛けてあったのを思い出しました。ですが、虫コナーズはただの虫よけなので大丈夫だと思いましたが、一応調べてみました^^
虫コナーズは、蚊というより「ユスリカ」と「チョウバエ」を寄せつけない効果があるもので、他の昆虫には効果がないようです。
ですが、有効成分を見てみると、しっかりピレスロイド系薬剤を使っているようなので、やはりカブトムシの安全を守るためには、虫コナーズの近くにも、飼育ケースは置かないほうがいいですね~
しかし、カブトムシの飼育ケースを外に放置しておくのは心配…とはいえ、玄関に虫よけは掛けられないし、部屋には蚊取り線香も焚けない…困りますよね(^^;
その場合、いい方法がありました。
よくよく調べたら、蚊の退治法にはピレスロイド系成分を使ったものばかりではなく、ハーブ系のアロマを使ったものがあったのです。
このハーブ系のアロマを調べてみたら、蚊やノミの、虫除け効果はありますが、殺虫効果はないとのこと。それにアロマの香りは、カブトムシに害がありません。
例えば以下のような商品です↓
なので、このハーブ系の虫よけであれば、蚊に刺される心配も減りますし、カブトムシが「助けてくれ~!」と叫ぶことなく、リラックスして過ごしてくれますね(^^♪
カブトムシに寄ってくるダニの対策ならこちらの記事がお役にたちます↓
あ!それと韓国のカブトムシってどんなのか知ってますか。もし気になるなら韓国のカブトムシはこんなだった!形や韓国語の呼び名にもビックリ!の記事が面白いですよ(^^♪
まとめ
いかがですか。カブトムシが蚊取り線香に大丈夫なのかどうかがわかりましたでしょうか(^^♪ 夏に発生する蚊の対策に蚊取り線香はかかせないものですし、カブトムシだって夏にはかかせないものですよね。
では今回のポイントを整理しておきます。
蚊取り線香は、蚊のような小さな昆虫には即効性のある毒であり、蚊より大きなカブトムシには、与えるダメージは少ないが、成分のピレスロイドは、昆虫に影響がある神経毒なので、カブトムシに全くの害がないわけでありません。
なので、カブトムシに蚊取り線香は大丈夫ではないということでした。
ということで今年は、蚊取り線香に気をつけて、カブトムシを長生きさせてみせますね。
あと、カブトムシを長生きさせるポイントはこちらの記事にまとめてあります↓
今回も記事をお読みになって頂きありがとうございました。
コメント
私は農学部の博士課程まで進んだ人間です。ブログを読ませていただき、少し間違った記載があり、誤解を受けかねないと思い、書き込みしてます。
蚊取り線香や農薬に関して、日本で販売するためには、環境や生態系に対する世界一厳しい影響検査があります。
その中に、カブトムシや環境生物、メダカなどの影響を確認するテストがあり、これをパスしなければ販売許可がおりません。
したがって、カブトムシへの影響はほぼありません。あくまでも通常使用の範囲ですが。
異常な使用では、カブトムシはおろか、人間にも影響が出ます。LD50など致死量の基準を超える場合です。これは蚊取り線香だけでなく、病気の時に飲む薬も同じです。
この辺りはセンシティブな話も含むので、正確に知識を踏まえて書いていただきたいと思います。
はかせ様。記事をお読みになって頂きありがとうございました。蚊取り線香がカブトムシに与える害については、KINCHOさんに直接電話をかけて確認しましたが、はかせ様の貴重なご意見をもとにもう一度調べてみます。
ご返事遅くなりすいませんでした。